峠の下り坂などで、よくブレーキが利かなくなったなどと言う話を耳にします。 ではなぜこのような現象が起こるのでしょうか。

それは構造上、酷使すると、どうしても利きづらくなる仕組になっているからです。 ブレーキはパッドとディスクの摩擦を利用して減速を行ないますが、これらには素材に応じた許容温度があります。 つまり、長時間摩擦が続くような状況で使用し続けていると、摩擦熱により許容範囲を超える熱が発生してしまうと、 摩擦係数が低下し、その結果制動力が大幅に低下してしまうのです。 この状態になったものをフェード現象と呼びます。

また、もう一つ酷使を続けると利かなくなる理由として、ベーパーロック現象と言うものがあります。 これは、フェード現象が発生したまま、ディスクとパッドの摩擦が続き熱が上がり続けると、 ブレーキペダルとパッドをつないでいるブレーキフルードにまで熱が伝わることになります。 そうなると、フルードが熱により沸騰してしまい気泡が発生してしまいます。 気泡が発生するとペダルをいくら踏んでも気泡を潰すことに力が使われてしまい、 パッドに力が伝達せずに制動力がなくなってしまう状態のことをベーパーロック現象と呼ばれるものなのです。